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1997年に政府が国民健康保険税・料の滞納者に対して、自治体による資格証明書(資格書)発行を義務づけて以来、全国的に「病院に行けない」「手遅れになってから来院」などの深刻な事態がすすんでいます。東京都板橋区では、資格書の発行が6322件(06年6月)で都内トップでしたが、生活と健康を守る会や社会保障推進協議会の運動で改善させ(表参照)、資格書の発行を1800件あまり減らさせました(07年11月)。
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11・5「怒りの行動」で区民にアピール |
板橋区が生活と健康を守る会などとの話し合いの中で打ち出したのは国保行政の運用改善でした。その内容は、(1)公費の医療助成を受けている方から申し出があった場合は、医療証などを確認のうえ、資格証明書の発行はしない、(2)均等割世帯については、当年分を支払っていただき、過去分については生活状態、収入状態について相談し、払える金額などを柔軟に対応していく、(3)中学生以下の子どもには資格書を発行しない、(4)資格書の世帯であっても治療が必要な方が診断書を持って区役所窓口に来てもらえば、短期保険証の発行もふくめて柔軟に相談に応じるというものです。
孫が小学校でケガをして
区内で夫(73歳)と2人でクリーニング店を営む川井幸子さん(仮名・70歳)は、国保証が取り上げられ、一家で資格書しかなかった当時を話します。
「昨年11月に小学校から孫がケガをしたと連絡があり、病院に連れて行くと息子夫婦にも資格書しかないことが分かりました」「クリーニング店の経営が悪化して、一緒に仕事をしていた息子夫婦はほかのクリーニング店で働いていますが、収入は低く国保料を滞納していました」。
孫に保険証とりもどし “勇気がわいた”
川井さん
自らの保険証もとりもどす
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| クリーニング店で注文品をさがす川井さん |
お孫さんの場合、「特別の事情」(国民健康保険法では、災害や病気、ケガなどの『特別の事情』の場合は資格書を発行してはならないと規定)にあたるとして短期証が発行されました。
川井さん夫婦も保険料が払えず資格書で、幸子さんはC型肝炎の治療を中断していましたが、孫の一件で「勇気がわいた」と、区にかけあうことにしました。幸子さんは、肝炎の診断書を出し保険料の分納を約束して短期証(6か月)の発行を受けました。
しかし、幸子さんには不安がつきまといます。「週3回通院して注射を打ち、毎食後の薬などの医療費が大変」「9月に短期証を更新するとき、分納計画を出したけれど、今年6月からの保険料は昨年の3倍になりました。また、支払いのめどがなくなりました」。
後期高齢者医療は中止を
今回の改善に引きつづき、生活と健康を守る会や社保協では、今年6月の国保料や介護保険料、住民税の大幅引き上げに対して、「区民へ大幅な負担となる値上げはやめよ」「後期高齢者医療制度は中止にせよ」と宣伝と署名、デモなどの行動を行い、さらに運動を強めています。
国保改善についての区の回答 |
| (1) |
公費の医療助成を受けている方から申し出があった場合は、医療証などを確認のうえ、資格証明書の発行はしない |
| (2) |
均等割世帯については、当年分を支払っていただき、過去分については生活状態、収入状態について相談し、払える金額などを柔軟に対応していく |
| (3) |
中学生以下の子どもには資格書を発行しない |
| (4) |
資格書の世帯であっても治療が必要な方が診断書を持って区役所窓口に来てもらえば、短期証の発行もふくめて柔軟に相談に応じる |
(2007年12月16日付「守る新聞」) |