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広島市では今年6月1日から、死亡事件を数多く起こしていた国民健康保険の資格証明書の発行がゼロになりました。生活と健康を守る会など多くの団体が2000年から国保改善運動を広げてきた大きな成果です。
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広島市・保険年金課との交渉
(今年7月2日) |
市長あての要望書を渡す牛尾さん
(7月2日) |
広島市はこれまで国民健康保険料(国保料)を1年以上滞納した世帯に対し、ほぼ機械的に保険証をとり上げて資格証明書(資格書)を発行してきました。病院窓口で医療費の全額を支払わなければならないため、病気になっても医者にかかることができず病状を悪化させ、その結果、死にいたる事例も起きていました。今年、広島市は、この方針を見直し、6月1日現在で資格書の発行がゼロになっています。
2000年改悪 一気にふえる
広島市は、1988年以来、資格書を発行し続け、当初はわずかな数でしたが、次第に発行数がふえていきました。そして、資格書発行を義務づける国保法改悪により2000年には一気に6000件台に倍増し、2006年には8682件に達しました。これは保険料滞納世帯の2割以上に相当します。
数多くの死亡事件が起きる
この間、民医連の全国調査で資格書による死亡事例が29件になることが明らかになり、そのうち4件が広島市で起きていました。さらに今年1月のNHK『クローズアップ現代』で昨年1年間64件の死亡事例が起き、そのうち広島市で16件を占めるなどの報道が行われ、市議会や国保運営協議会でも批判が広がっていました。
交渉つづけて市を追いつめ
2000年には生活と健康を守る会や民商、年金者組合、高齢者運動連絡会、保険医協会、民医連などで「広島市の国保を良くする会」をつくり、「命のパスポートである保険証をとり上げないで」と資格書の発行中止を求めてきました。年間数次にわたって保険料の引き下げ、減免制度の改善とともに資格書・短期保険証の発行中止を要求し、市議会にも請願を繰り返してきました。昨年11月の交渉で「資格書の発行数を減らすよう努力する」との回答を引き出しました。
今年4月の広島市との交渉で、市側は資格書発行について「大きく舵を切る」と資格書発行方針を見直すことを示唆しました。国保料の1年以上滞納世帯に対して、本人との面談によって生活状況を把握し、明らかに国保料を支払う能力があるのに支払わない「悪質滞納者」と判断される場合に限って資格書を発行する方針に切り替えたのです。
成果を確信に今後も運動へ
長年の運動を通じて「資格書ゼロ」の成果をかちとったことは私たちの大きな自信となりました。「国保を良くする会」では、今後さらに高すぎる国保料の引き下げと国保料減免制度の改善を求めて運動を広げていこうと話し合っています。
(牛尾清彦通信員)

(2008年9月7日号「守る新聞」) |