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9月初旬、小川政亮先生を東京・練馬のご自宅にお訪ねしました。小川先生は、9月26日〜28日の全生連第37回全国大会に来賓としておいでくださいます。大会を迎える全生連にいま、先生が期待されていることをうかがいました。
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小川 政亮(まさあき) 先生
日本社会事業大学名誉教授
生存権裁判を支援する全国連絡会会長 |
ぼくは1954(昭和29)年の創立直後のころから全生連に関わっています。あのころから、日本は本質的にはちっとも変わらず、ますます貧困が広がって、全生連が創立以来追求している問題が一般化してきました。
広範な人々に実態知らせて
しかし、世論が必ずしも理解があるとはいえない。生活保護を受けている人よりも貧しい人がいるとか、保護を受けて楽をしているとか、資本家の宣伝を自分たちの意見のように思っている人々が非常にふえていますね。
いま全国の生存権裁判で、老齢加算や母子加算の廃止や削減という保護基準の切り下げは憲法25条違反とたたかっていますが、生活保護を受けている人よりもっと貧しい人がいるから保護基準を下げてもいいというのは、全く矛盾している。日本では保護を受けられる人で受けている人が2割に満たない。漏給(ろうきゅう)をなくせば、保護を受けている人よりも貧しい人がいるなんてことはありえません。
まさにいま、両方のせめぎ合いが激化している。全生連は貧困の実態を知らせ、全生連として宣伝することがもっと必要ですね。外に向かって打って出ると言っているけれど、その「外」が案外限られ、広く一般の人に知らせるというのは弱かったのではないかという気がします。
貧困が一般化しているいまこそ、会員がふえるべき時期ですよ。少なくとも、生活保護を受けている人の半数は獲得しないとね。
生活保護を当たり前に
くらしが大変になって会費が払えずにやめていく会員さんもいると聞きましたが、そういう意味でも生活保護がもっと当たり前に、少なくともイギリス並みに必要な人の8割が受けられるようにしないといけないですね。
いまの生活保護法ができた1950(昭和25)年、社会保障制度審議会が「社会保障制度に関する勧告」の中で「利益代表がもっと発言しなければいけない。政府は利益代表の意見も聞いて保護基準を決めなければならない」とはっきり言っている。しかし、未だに実施されていません。
2階に次男夫婦が住んでいますが、ぼくは1人で洗濯、掃除、炊事もやります。くらしのすべてに関わる全生連の運動は、非常に重要ですよ。創立当初からがんばってきて日本の貧しい階級の利益代表という性格をもっているわけですから、その力を今日ますます発揮してほしいですね。
(2008年9月21日号「守る新聞」) |