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生活保護費さらなる削減に緊急集会

もうひとつの生活保護基準部会

これ以上の生活基盤沈下許さない

 政府は昨年12月18日、生活保護費約180億円の削減を発表。3年かけて段階的に削減されます。検証結果の最大13・7%が最大5%程度の削減に縮小されたものの、都市部の子育て世帯や高齢単身世帯の削減幅は大きくなります。翌19日、国会内で開かれた緊急集会で、約160人が抗議の声をあげました。この引き下げが実施されれば、国民生活の基盤は大きく沈下することになります。「生存権を守れ」の大きな運動が必要です。(小古間ゆりか記者)

 「厚生労働省は、当事者と生活保護基準部会の声を聴け」と開かれた「もうひとつの生活保護基準部会」(同実行委員会主催)は、元「生活保護制度の在り方に関する専門委員」で法政大学教授の布川日佐史さんを部会長に、国会議員、マスコミにも呼びかけアピールしました。
 布川さんが「健康で文化的な生活を営めない低所得層と比べて、保護基準を下げるのは意味がない。算出された年齢、世帯人員、級地別の指数を使うと引き下げになる。基準部会の委員もそこを懸念し、留意事項を出した」と解説。
 元ケースワーカーの弁護士・森川清さんは、利用者や関連制度への引き下げの影響の検証も不十分で、「当事者の意見を聞いていないのは最大の問題」。
 名古屋市立大学専任講師の桜井啓太さんは、「子育て世帯、とくに一人親世帯では加算引き下げの影響も大きい」と指摘します。

生きていると言えるのか

当事者の声、聴いて

 当事者の発言では、病気で保護を受けながら就職活動をする女性が思いを綴ったタペストリー(写真)を紹介し、「『明日が来ないといい』と生活しているのは、本当に生きているといえるのか。自分を大切にしていくことがこの制度のあり方」。高城秋雄さん(20代)は「基準引き下げ違憲訴訟を闘っている時期に引き下げを出すのはバカにしている。努力してきた就労自立もくずれる」。シングルマザーは「靴など子どもに必要なものが買い替えられず、何を食べたらいいのか考える毎日。義務教育期の子どもが生活を気にしている」。
 違憲訴訟原告の2人の女性は「体調や自尊心よりも、節約を優先する生活」「保護基準は他の制度の“ものさし”。それが短くなっていることを分かってもらう努力をしたい」。
 電動車いすで暮らす川西浩之さん(45)は「今の住宅扶助基準では車いすを使える家は借りられず、持ち出しになる。障害や病気の人は早く死んでくれと言わんばかり」。未認定の難病の女性は「最後の救いの制度が最低ラインに合わせられたら、絶望しかない」。

一切の基準引き下げ撤回を

参加者の総意を示す

 最低賃金1500円を求める「エキタス」の原田仁希さん(28)は「保護費が削られると最賃は低く抑えられる。どれだけ我慢し、夢をあきらめればいいのか。保護費を下げず、賃金を抜本的に上げろ」。関係団体から「一緒に頑張る」と、声があがります。
 「みなさんの思いを多くの人に広げよう」と呼びかけた布川さんが、「一切の基準引き下げを国は撤回すべきである。5%の削減も認められない。これが当部会の総意である」と提案。満場の大きな拍手で確認しました。

生活できない

東京・台東 宮本由喜子(75)

 15年間、生活保護を受けています。70代以上は、生活扶助費が大人では一番安いのです。食費は1日1人あたり1000円と言われ、やってみたら末梢神経に栄養がいかず、半年で帯(たい)状(じょう)疱(ほう)疹(しん)になりました。
 着るものは会員や周りの人からもらい、買うのは下着とジーパン、靴とソックス程度。でも髪は伸びるし、電気製品は10年以上経つとダメになります。
 消費税を10%にするなら、保護費削減ではなく物価手当を寄こせと言いたい。


生活保護制度見直しのポイント

生活扶助費 2018年10月から3年で段階的に約180億円(平均1.8%)削減。減額は5%以内
母子加算 △20億円。子ども1人で月平均2万1000円→1万7000円
児童養育加算 +40億円。中学卒業までを高校卒業までに延長(1万円)。3歳未満は1万5000円→1万円
大学などへの進学時に一時金 親と同居は10万円、親元を離れる場合は30万円

(2018年1月14日号「守る新聞」)

 
   
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